海幸山幸

快晴のとある日、

久しぶりに『かぜとひかりのアトリエ』の現場を

訪れました。

 

 

上棟の時を待つ現場の東側には、日豊本線が通って

います。

私は、鉄道オタクではないのですが、

毎日お家から列車が見えるこの場所は、

好きな人には堪らない立地ではないでしょうか。

先日、現場が線路沿いと言うことで、南宮崎駅の

北側にある九州旅客鉄道株式会社に打合せに

行きました。

駐車場から駅の構内を歩いて行くと、

線路上に白い車体の中央に天然木をあしらった

観光列車「海幸山幸」が停車していたので

思わず写真に収めてしまいました。

 

 

「海幸山幸」は内装にも天然木がふんだんに

使われた美しい列車です。

あの「ななつ星」を手掛けた、工業デザイナーの

水戸岡鋭治氏によるデザインです。

「ななつ星」に乗車することは到底叶いませんが、

「海幸山幸」には、一度乗車したいものです。

 

 

そんな妄想をしていると、現場の横を列車が通過

して行きました。

 

 

基礎着工

「かぜとひかりのアトリエ」の基礎の着工となります。

計画している基礎の髙さに合わせ、重機を使って根切という掘削工事を行います。

掘削後、砕石敷きを行い、転圧機を使って地面を締め固め、堅固な基礎にするための下ごしらえをします。

さらに砕石の上に防湿シートを敷き、地面からの湿気を防ぎます。

続いて鉄筋の配筋作業を行っていきます。

鉄筋はコンクリートの弱点である引っ張りの力を補うために、適切なピッチ、適切な本数、適切な継ぎ手長さ等を守って配筋していきます。

鉄筋の下にサイコロと呼ばれる台を据えて、地面からの鉄筋に対するコンクリートの必要な被り厚を確保します。

鉄筋の配筋は基礎構造の重要部分ですので、コンクリートを打設する前に第三者機関による配筋検査を受けます。

難なく配筋検査も合格し、いよいよコンクリート打設です。

コンクリートの打設は底盤の部分を打設してから、後日立上りの部分を打設していきます。

今回はミキサー車からコンクリートを滑らせるシュートと呼ばれる台と一輪車を使って、打設していきます。

タンパーと呼ばれる道具を使ってコンクリートの表面を締め固めて、ひび割れを防ぐ作業を行います。

さらに金鏝でコンクリートの表面を仕上げていきます。

底盤のコンクリート打設完了です。

続いてコンクリートの立ち上がり部分の型枠を設置し、立ち上がり部分のコンクリートを打設します。

バイブレーターという道具でコンクリートに振動を与え、コンクリート中に空隙ができないよう打設していきます。

社長自ら機械を握り作業する場面も・・・

日にちを置いて型枠を外し、最後に土間になる部分に砕石、コンクリートを打設し完了です。

暑い中、フードをかぶって長袖の黒っぽい空調服を着こなしている基礎屋さん。

毎回、綺麗に基礎を仕上げてくださり、感謝です。

公開。

内部のほうではM棟梁が階段かけの工程に入った『 かぞくのじかん 』の現場。階段かけといってもただ組立てて取付けるだけの階段ではありません。今回はストリップの直階段になりますが、一枚約270×33×3900mmのRW(レッドウッド)の集成板から階段の部材となる踏板やささら桁をM棟梁が加工して組上げていきます。

すべてが手造りでM棟梁の造り手としての想いが込められています。ちょっとした、….いや、まさに芸術作品に近いものかもしれませんね。。

組上った階段は丈夫でかつひとつ、ひとつの部材からなってますのでたいへん重いものです。その場に居合わせた私も取付けの加勢をしております。階段の次は床の仕上げになります。暖かみのある杉の無垢板が一枚、一枚と床を貼り尽くしてのもうすぐです。

そんななか梅雨明けと同時に現場のほうも仮設足場の解体になりました。上棟後のブルーシート張りから始まり仮設足場と養生ネットで覆われていたお家の全貌がようやく公開となりました。

 

最後の仕上げ(磨き)

『Home Sweet Home』

完成見学会を無事終了することができました。

ご提供いただきましたオーナー様、

本当にありがとうございました。

 

 

そして、最初から完成までしっかり納めていただいた

棟梁をはじめ協力業者の方々に感謝いたします。

 

ここからお引き渡しまではスタッフ総出の

最後の仕上げ(磨き)の時間です。

棟上げ後の柱、梁の磨きから始まり

外部足場解体前の屋根、外壁の磨き

モイス壁、杉板天井、サッシ、床板

自分たちの手で幾度も行ってきた磨きも

これで最後となります。

この磨くという行為は単なる作業ではなく、

自らの魂を磨くことに通じている。

そう信じて最後までみんなで磨き上げます。

 

 

 

 

 

 

初めの作業

「かぜとひかりのアトリエ」の現場からです。

今回は「遣り方」について書かせて頂きます。

 

「遣り方」とは基礎工事を行う為に建物の正確な位置、通り芯、基礎の高さの目印を出す作業になります。

具体的には建物の周りに杭と横板からなる囲いを建て、その囲いに位置などの情報を記していきます。

まずはあらかじめ縄張りで出しておいた建物の外周に杭を打ち込んでいきます。

続いて、オートレベルと呼ばれる機械を使って、基礎の高さの目印を杭に記し、印をもとに貫板と呼ばれる横板を杭に取り付けていきます。

この貫板の高さが基礎の目印となるのです。

↑真ん中あたりに置いてあるのがオートレベルです。囲いを建てた様子。

続いて建物位置の基準となる通り芯を出し、この通り芯に直角な線を出していきます。。

パソコン上では直角となる線を引くことはクリックで「カチカチ」すれば数秒でできてしまいますが、現場ではトランシットという測量機器を使って直角を出していきます。

トランシットで基準線に直角となる線を出せば作業も大詰めです。

直角な線と平行に計算で出した通り芯を出し、糸を張って出来上がった建物の対角線の距離を確認をします。

対角線の距離が計算上の数値と狂いがなければ、全ての通り芯を貫板に書き込み「遣り方」完了です。

 

ちなみに以前の「縄を張る」のブログの最後掲載されていた写真にありましたZのような記号が通り芯を意味します。

以上のように「遣り方」は一番初めの重要な作業工程になります。自分達で「遣り方」を行い、確認をしながら工事を進めていくのがウッドデザインのやりかたです。

 

次回の基礎工事へと続きます。

 

hiza